こころのビタミン
私は長い間、こころについて学んできました。
生きづらい世の中を、いくらかでも楽に生きられるヒントになればと思い、
学んできた知識を少しずつ紹介したいと思います。
こころのアドバイザー 宗光 美千代
その1
~ 〇〇、そして、○○ ~
私たちがよく使う表現に、「〇〇、でも、〇〇」があります。
たとえば、「私は努力家です。でも、優柔不断です」というように。
そして、この文章の後に続くのは「だから私は駄目なんです」ではないでしょうか。
それでは、「私は努力家です。そして、優柔不断です」と言ったときは、どんな感じがするでしょうか?
その後につづく言葉は「私はそういう人間です」ではないでしょうか?
「〇〇、でも、〇〇」は、前段の「努力家」を否定します。
「〇〇、そして、〇〇」は、前後の言葉を並列にします。
手を見て下さい。「手のひら」と「手の甲」がありますが、どちらが良くてどちらが悪いと言えるでしょうか?
両方あって「手」を成しています。自分をあるがままに受け入れるために、ちょっとした言葉の違いですが、「〇〇、そして、〇〇」を使ってみませんか?
その4
〜 駆り立てるもの 〜
「駆り立てるもの=ドライバー」とは、その人生に特に大きく影響するもので、「完全であれ」、「他人を喜ばせろ」、「一生懸命にやれ(努力せよ)」
「強くあれ」「急げ」です。
あなたはいつも自分のことを後回しにして、夫や子供の為に尽くしているのに、誰も私のことを気にかけてくれない」と、イライラしていませんか?
この場合、あなたのドライバーは「他人を喜ばせろ」です。
隠されたメッセージとして「自分の要求は、後にせよ」もあります。
この二つは、あなたの「考え方の癖」になっています。その癖を変えるには、「自分を大切にしていいのですよ。自分を優先していいのですよ」
という、「許可するもの」に置き換えればよいのです。
その2
~ 怒り ~
私は怒りを表すのが苦手です。
腹が立ってもつい飲み込んでしまいます。
そして、いつまでもいやな気分が無くなりません。
結構そういう方は多いのではないでしょうか。
怒りというのは相手に対する反撃のパワーです。
ですから、それを出さないと、そのパワーが自分を攻撃します。
悲しくなったり、腹立たしさが いつまでも無くならないのはそういう理由です。
怒りの表し方は「頭から湯気を出して怒鳴りまくる」を最大とすると、「腹が立つ」「不愉快だ」という言葉で言うことまでいろいろな段階があります。
若い人が「むかつく」という言葉を使いますが、私は良い表現だと思っています。
とにかく口に出す、これが大事です。
その3
〜 代用感情 〜
前回は、「怒り」についてお話ししましたが、「怒るべき時」に「悲しく」なったりする人がいます。
女性に多いようですが、なぜでしょう?
これは、幼児期に「怒り」を表現した時に、養育者にその感情を受け入れてもらえず、めそめそ泣いたら優しくされた経験から、大人になっても同じような場面で同じ反応をするためです。
「怒り」を「悲しみ」で代用したのです。
心理学の「交流分析」では、「本物の感情」は「怒り」「悲しみ」「おびえ」「喜び」の4つとされています。
「本物の感情」は、現在の問題を解決するためのものです。
「今・ここ」での自分の「本物の感情」を把握することで、非生産的な時間から抜け出しまう